【6月議会 山下明子の一般質問 新型コロナ対策、生活保護行政、福祉タクシー利用助成券など】

 2020年6月議会 一般質問の主なやり取りをお知らせします。

FB7115C5-DC53-4307-8FCC-678FD6373E0A.jpeg

1、新型コロナウィルス感染症対策について

【総括】
⑴検査体制の強化
 新型コロナ禍により、直接感染に関わる分野でも、その影響を受ける市民生活、地域経済、社会、学校教育や保育などの子どもを取り巻く現場などあらゆる分野で傷みを受けている。その傷みを取り除き、再生していくためにも「誰一人取り残さない」という立場で臨むことが求められると思う。

 新型コロナ問題は目に見えないウィルスと対応策が確立していないことへの不安から、苛立ちや恐怖、疑心暗鬼を生み出している部分もあるのではないか。
 「誰が感染しているかわからない」「自分がうつす側になってはいけない」とはいうものの、実際にどの程度の感染力があるのか、規模がわからないのがネックになっているのでは。

 佐賀県では再陽性2名を含むのべ47名の陽性者が確認され、幸い死亡した方はおらず全員が退院もされている。この間、2月18日から6月11日までに行われたPCR検査は1523件で陽性率は3、1%とされている。しかしこれが十分だったのかどうか。
感染が蔓延している地域だけでなく、佐賀県でも医療機関が必要と認めて要請しても、すぐに応えられない状況があった。

 私ごとだが、グループホームに入所していた母が4月19日の朝、急に体調を崩してかかりつけ医療機関でCTを撮った結果、肺が白くなっており、「コロナではないと思うがこのご時世ではコロナをいったん疑って検査する必要がある」との判断で保健所に要請したものの「今日は検査できない」とのこと。2時間後に好生館に移送された時も改めて検査を要請されたものの、やはり「明日にならないと無理」とのことだった。検査して結果が出るまでに本人の容体が持たなければ、葬儀までコロナ感染を前提とした対応になる、との話もされた。幸いにも母は一晩持ち堪え、翌日の検査で昼過ぎに陰性とわかって初めて病室に入って母を看取ることができた。

 あとでPCR検査の一覧を見ると、19日は21件、母の検査をした20日は1件、21日は28件、その前後で多い日は41件、65件とこなされており、なぜ19日に検査できないのかの説明が医療機関にもきちんとされていないようだった。自分は幸いにしてギリギリのところで間に合ったが、こういう残念な思いをしている方が他にもいるのではないか。

 また、全体像が明らかにならないと、社会経済活動も次に踏み出せないし、介護や教育、保育などの現場でも躊躇が拭えない。
 実際の検査は現在は県の管轄だが、医師会とも協力してPCR検査(唾液による検体採取も含め)、抗原検査、抗体検査などの検査体制を抜本的に強めるよう働きかけをすべきではないか。

<大城保健福祉部長>;国は感染のピークをずらし、死亡者を最低限に抑えるために、クラスターからの感染拡大防止に重きを置いている。
・しかし諸外国に比べて検査数が少ないのは指摘されている。また検査結果の判定に数日間の日のズレがあることも。佐賀県では最大100件検査できる。これまでに最高で66件の検査となっており、まだ余力があると言える。
・5月29日に国は「濃厚接触者のうち、無症状者にも検査を」としたが、すでに佐賀県では無症状者に対しても「念のため検査」をしてきた。幅広くしてきたと言える。
・6月2日に県内5カ所でPCR検査をできるようになった。
・抗原検査も言われるようになり、最適な使用方法で進めていく。県も積極的に取り組んでいる。佐賀市としても市民の不安軽減に努めたい。



【一問一答】

⑵感染症防護対策の普及(市職員、消防団、市民活動団体などに対して)

①わからないことに対する不安が一番大きいと思う。地域防災計画でも感染症などに対する防疫対策はどこか遠いものと感じていたが、今回の経験で感染症対策自体をわかっておく必要がある。感染の現場が逼迫して、人手が欲しい時に、やおらそこから防護服の着脱方法の講習などをしなければならず大変だったという自治体の話もある。

 防護服の備蓄はあっても、いざという時に適切に使えないようでは困ると思う。実際に避難所運営やいろいろな施設でのゾーニング、感染者が出た場合の緊急の対応策としての感染防護策の講習、防護服の着脱訓練などを市職員、消防団、必要な分野の市民活動団体などを対象に常日頃から普及・啓発していく必要があるのではないか。

・A;保健福祉部長;現在備蓄している防護服は3000着ある。新型コロナ感染の当初、着脱訓練の必要性を協議したが、保健所に問い合わせたところ、「市職員が防護服を着なくてはならないという場はない」ということだったので訓練はしなかった。今後は必要に応じて訓練をしたい。またゾーニングなど避難所運営において習得すべき技術などは整理したい。
・現時点では消防団などにお願いすることは想定していないが、訓練の実施については今後整理したい。



⑶在宅の高齢者(とくに一人暮らしや高齢者のみ世帯)及び障がい者への支援

① 外出控えにより地域の見守り活動や地域活動への参加の機会がなくなることで社会との関係が途絶えたり、家事援助や身体介護、また障がい者の方への生活支援など、それまで受けていた必要なサービスが受けにくくなることはなかったのか、ということが懸念される。
 今朝のニュースでも慶應大学の研究者による全国5714の介護事業者から回答が寄せられた影響調査によると、利用者の身体機能について日常生活の動作の低下が51%、 認知機能の低下が46%見られたとの結果が報じられていた。
 在宅の高齢者、特に一人暮らしや高齢者のみ世帯や障がい者の実情と支援策はどうだったのか。

・A;保健福祉部長;市内の介護保険事業所での感染は出なかったが、拡大防止でサービスを一時中止したことはある。事業所との連携。
・高齢者に対しては、閉じこもりや生活不活発になることを防ぐ呼びかけをしてきた。
・障がい者についてはサービスを止めたことはないが、一部で調理や片付けの支援を弁当に替えた例、視覚障害の方の同行支援は日常生活に必要な支援にとどめた例、本人が感染の不安から断った例もあるが、大きな問題として寄せられたものはない。



②他の自治体では医療機関や介護施設での感染拡大が広がったために、その地域一帯で介護事業所がサービスを中断し、空白地帯になってしまったというケースもある。しわ寄せは利用者・市民にかかってくることになる。他市の教訓や課題を踏まえて、情報共有のあり方や施設や関係機関の横の連携など、行政として積極的にフォローできるような仕組みづくりが今のうちに必要だと思うがどうか。

・A;保健福祉部長;在宅のサービスが継続されるようにするために、高齢者はケアマネ、障がい者は計画相談支援事業所や基幹相談支援センターでフォローしていくのが基本。
・利用者が必要なサービスを継続できるように、市としても広域連合やケアマネ、基幹相談支援センターなど関係者と連携していく。




⑷放課後児童クラブの環境整備については、学校が再開され「3密対策」などを講じる一方で、実際には 学校より密接している放課後児童クラブでのスペース確保や子ども達の生活のあり方について問う予定だったが、同趣旨の質問が後にもなされるようなので、時間の関係でこの項目は取り下げ。




⑸イベント制限に伴う関係者の収入減、発表の場の確保などの支援策は

①外出の自粛・制限により、規模を問わずあらゆるイベントが中止されていったことで、イベントの直接の関係者はもちろん、そうしたイベントの来客を当て込んで営業する露天商や移動販売の方たちまで仕事を失った方たちが少なくないが、こうした方たちも救えているのか。

・A;梅崎経済部長;売上減少したほぼ全ての業種を対象とした事業継続支援金を5月1日からスタートした。
・対象事業者に合致すれば対象となる。


②アーティストや司会業・イベントスタッフなどフリーランスの方達や仕事を始めたのが今年の2月、3月で前年同時期と売上の比較ができないような創業まもない方たちを事業継続支援金で救えるのか。

・A;経済部長;電話相談でも「前年との売上比較できない」、「個人事業主だが」、との相談が寄せられた。フリーランスも対象者。
・創業1年未満など間もない方の対応としては、算定方法の特例として直近の3ヶ月の売り上げ平均と直近1ヶ月の売上額を比較して20%以上減っていれば対象となる。

③バルーン大会が中止になったことを惜しむ声と同時に、競技自体は屋外なのだから何とか河川敷は無観客ででもバルーン を飛ばせないのか、ITを活用してバルーンの映像を流すドライブシアターはどうか、などの声がSNSのコメントでも寄せられている。国内唯一のバルーンミュージアムを生かして、海外も含めたバルーニストからのメッセージや動画を寄せてもらい、配信するなど、バルーン自体を生かしたイベントを検討できないか。

・A;経済部長;バルーン中止を惜しむ声。感染は県内では落ち着いているが、大都市圏はまだ発生がある。佐賀市でも予断を許さない。どう推移するかわからないが、国のガイドラインを踏まえての判断が難しい。代替イベントは計画していないが、感染状況が収束に向かえば、提案されたことも含め、できるところを考えていきたい。


④第2波、第3波への用心ということで秋のイベントまで中止となっているが、佐賀市民芸術祭などの文化系イベントはどう考えているのか。メイン会場だけでなく関連イベントまで含めて表現の場となっていた。市民の心に潤いと励ましをもたらす場でもあり、表現の場の確保という点からも、何とか実施の方向を、と願っているがどうか。

・A;百崎教育部長;市民芸術祭は実行委員会として、例年通りの実施は難しいと考えられている。佐賀市出身やゆかりあるアーティストの出演希望はあるので、規模縮小ややり方の変更など開催の可能性を探っている。アーティストにとっては表現の機会、市民にとっては鑑賞の機会。
アーティストには不安や悩みもある。お客が来るか不安、楽しんでいただけるかわからない。市としては現時点での支援が具体的になっていないので、関係者の意見を聞きながら必要な支援をしたい。



⑹失業者への雇用対策は

①新型コロナの感染拡大はいったん落ち着きを見せているものの、コロナ関連による影響での倒産・失業はこれからまだ増えるだろうと言われている。飲食業や観光関連以外でも、自動車・鉄鋼などの減産によるサプライ事業、アパレル、ファッション関連事業など幅広い分野で影響が予想されている。そこで職を失った方達の雇用対策はどう考えているか。

・A;経済部長;まずは失業者を生まないためにも、事業者の事業継続を図るための支援策を中心にしている。

②倒産や廃業、休業を余儀なくされた場合、そこに働く派遣などの非正規労働者が真先に雇い止めとなる実態がある。支援金などの形以外にも、市として雇用の場を作ることについての考えや取り組みは。

・A;経済部長;かつてリーマンショックの時は、直接雇用をした経験がある。国や県、市の対策としては雇用調整助成金の活用など、まずは国の対策を活かしていく。

③市としての雇用の考え方は?
・A;池田総務部長;これから追加補正予算にあげる追加支援対策の検討の中で、失業した人を雇用する対策を含めている。また、4月から5月にかけて、会計年度任用職員8名を雇用した。



2、生活保護行政、困窮世帯への支援について

【総括】

⑴厚生労働省社会・援護局保護課の通達を踏まえた対応は

 生活保護行政について、厚生労働省社会・援護局保護課が4月7日に「新型コロナウィルス感染防止のための生活保護業務等における対応について」とする通知を発し、相談や申請、保護決定にかかるまでの対応、失業や休業などにより一時的な収入減少で、のちに回復の見込みのある場合は自動車や店舗などの資産を保有していても対応できる旨を示しているが、佐賀市においては、この通知を受けて具体的にどう対応されているか示されたい。


・A;保健福祉部長;生活保護の相談は新型コロナの感染が広がってきた3月から5月の3ヶ月で225件で、前年同時期より48件増え、申請は126件で24件増えた。
・そのうち新型コロナの影響による相談は3月1件、4月13件、5月10件で、 申請は8件、保護決定は6件。
・生活保護法では自動車や営業用店舗などは原則として資産活用となっているが、厚労省社会・援護局保護課からの通知内容に基づいて対応している。
・5月に移動販売自営業の方からの申請があったが、営業用自動車を認めている。


<一問一答>

①申請時には、本人の保護を受けたいという意思を確認したうえで、書類は必要最小限にとどめ、あとは電話での聞き取りや追加提出でよい、となっている点はどうか。
(時間の関係で省略)

②稼働能力の活用について、仕事がなかなか見つからない状況も続くと思う。就業支援がプレッシャーになって精神的に追い詰められる場合も考えられるが、就業支援の対応は。
(時間の関係で省略)

③医療機関を受診する場合、原則は医療券を市役所に取りにきてからという流れになっているが、この通知では、電話での連絡等で受診することを知らせ、あとは役所と医療機関とで直接のやり取りをするやりかたで、となっているが、どうか。

・A;保健福祉部長;当面の間は、福祉事務所を訪れなくても対応できるように対応している。流れとしては、福祉事務所に電話で申し出てもらい、医療証を自宅への郵送など。コロナ前からも高齢や足が不自由などで市役所に来られない方には電話と郵送での対応をしてきた。


▶︎今まで、いちいち受診前に市役所に医療券を取りに来なくてもいいように医療証方式を、と求めてきた。電話と郵送方式はコロナ前からも一部で対応されていたとのことで、今回は厚労省の通知で全体で対応しているとのことなので、今後もそのやり方を続けていただきたい。

④ホームレスの方への対応はどうなっているか。10万円の特定定額給付金も住所地にいない人は受けられないし、他市ではネットカフェを追われた方に居場所を提供する、として2段ベッドの多人数の合宿所のような県有施設を充てていたが、かえって3密状態を作り、プライバシー保護の点からも問題。通知の中では個室や住宅への誘導を促していたが、佐賀市の考え方と対応は?

・A;保健福祉部長;生活相談にきた人は自立支援センターに繋ぎ、住宅を探し、敷金、必要な家具、生活必需品の準備もしている。
・現在、佐賀市においては相当数の住宅が確保されている。




3、福祉タクシー利用助成券の対象者拡大を

【総括】
 佐賀市では重度の身体、内部、あるいは精神障がいのある方の外出支援策として福祉タクシー利用助成券1万円分が発行されている。県内でもほとんどの自治体で取り組まれている。先日、小城市から4月に佐賀市のグループホームに転居したという精神障害2級の手帳保持の方から相談が寄せられた。作業所はこれまでの通い慣れた小城市の方に通所するが、佐賀市に住所を移したため、市の障害福祉課に福祉タクシー券を申し込んだところ、「小城で支援措置を受けているので、佐賀では発行できない。小城の方に相談してくれ」と言われた。しかし、小城では「小城市民が対象なので、佐賀市に住民票を移したなら対象外」と言われたとのこと。制度の狭間でどちらのサービスからも漏れてしまっているがこれでいいのか。佐賀市民であるから、佐賀市で対応すべきではないか。

・A;保健福祉部長;居住地の考え方で、障がい者総合支援法にもとづく居住地特例制度をとっている。これは施設の多い市町村の事務負担を増やさないために、必要な制度と考える。
・福祉タクシー利用助成制度は自治体独自のサービスであり、自治体ごとに取り扱いが違う。佐賀市は住所地特例制度により、市外に移った人も助成しているが、転入者は対象外。転入前の自治体が対応すべきと想定。
・転出者にも転入者にも助成していない自治体もある。
・しかし、実際にどちらからも利用の対象から外れている方があるのは事実であり、他の自治体の要項や住所地要件の見直しによる影響を調査する。

<一問一答>
①実情を調べるということなので、早急に調査し検討していただきたい。
少なくとも、自治体間で制度の間に陥ることのないような対応策を求める。

【一般質問3日目、45分はやっぱり短い!@佐賀市議会】

 佐賀市議会6月定例会の一般質問の3日目。
048B4152-4AB3-4058-A665-E0FDA2C1715D.jpeg
 今日は私・市民共同の山下明子から始まりました。
 昨夜「45分1本勝負!」と威勢よく書いておりましたが、心配した通り時間が不足しまして、放課後児童クラブについては他の同趣旨の議員の質問に譲ることとして取り下げ、さらに生活保護行政についても一問一答で4問用意していましたが、そのうち2問をその場で削り、結果として19秒残してギリギリセーフとなりました。

 本当は理事者側の答弁を受けて、さらに掘り下げたいところを泣く泣く我慢した部分もあり、やはり15分短縮はツライものがありました。45分にまとめあげるために神経と体力を使うので、いつも以上にグッタリした感じです。

 質問のやり取りについては、別の投稿でお知らせします。

 今日は新型コロナ関連では私を含めて2名、項目が重なっていた生活保護の部分では、ちょうど私があえて外した部分を後の方が受けていただいて帳尻があった感じです。

 その他の質問では生活保護行政、障がい者の福祉タクシー利用助成券の対象拡大、教職員の働き方改革、水道管路の耐震対策や更新対策と今後水道事業の経営というテーマでした。
9060FB71-05EF-49A8-89E7-0E39E021421A.jpeg

 生活保護行政と福祉タクシー利用助成は私の質問なので別として、水道事業についてのやりとりが私の中ではスッキリしました。
 熊本地震を踏まえての震度7クラスに対する耐震化の計画と実績については、令和8年度を目標として計画を立てており、現在は計画の 35、4%進んでいること、また、老朽施設の更新や強靭化と経営健全化を両立させるため100年先を見越したプランを持っていること、現在は黒字基調で運営しており、一般会計からの繰り入れもなしで将来的にもやっていける見通しであること、料金改定については出来るだけ負担にならないように、という立場から平成4年以来実質値上げをしておらず、次に料金改定をするとしたら「平成52年」としており、今から25年後のこととなる、ということ。
 また、水道事業の民営化・コンセッション方式の導入の動きがある中での佐賀市の考え方については、現在、技術の継承のために若手を中心に技術職員の養成に取り組んでおり、将来とも市民の安全・安心な水道事業を運営していく立場からコンセッション方式の導入は考えていない、と明言。議場から思わず拍手が起き、私も「よし!」と声をあげてしまいました。


 そんなわけで、今日の本会議は14時半頃に終了しました。


 その後、意見書案の提案会議が開かれました。今議会では「新型コロナウィルス感染症の影響を受けた医療機関、介護事業所、障がい者サービス事業所の経営を支え、安全・安心の医療・介護を存続していくための新たな支援策を求める意見書案」(発案;社会民主クラブ・共産党)の1件のみとなっています。
32101A69-05A6-4688-B0BE-12F3C359DCA2.jpeg

#佐賀市議会
#6月定例会
#一般質問3日目
#新型コロナ対策
#生活保護行政
#福祉タクシー利用助成券
#水道管路施設整備と水道事業の運営