【新型コロナの中で考えながら読んでいる本③「感染症は実在しない」】

 感染症専門医である岩田健太郎氏の著作の3冊目は「感染症は実在しない」(集英社インターナショナル)というちょっとビックリするようなタイトルです。
6C1D6F99-7BB9-4529-9BBC-14DD1F1D2EC5.jpeg
B6EAD29D-CE3F-4024-9154-7AB547935C86.jpeg

 今この本を、先に紹介した「感染症パニックを防げ」と同時進行で読んでいるところですが、感染症をは何かというより、そもそも病気とは何か、医師は何をもって判断するのか、検査は有効なのか、ということを哲学的な目で考えていくというもので、「え?え?」「うーん…なるほど」と声が出てしまうほど興味深いものです。


 これを読むと、日頃の定期検診や具合の悪くなった時に診察を受ける時のドクターの態度、その判断や検査の結果に対する「絶対視」する気持ちは起きなくなります。


 モノごとの境界線について考えたり、どんなに精緻な検査機器を使ったとしても100%の検知はありえない、ということ、つまりは、見逃すこともありうるし、何ともないのに病気とみなされてしまうこともありうる、ということ、そういう幅があることを織り込み済みにして考えなくてはならないらしいのです。


 読んでいるうちに、何だか笑いさえこみ上げてきます。


 そういえば小学生の頃、私はツベルクリン反応で陽性になったので、1年生の水泳の授業や夏休みのプールの時には、陽性の目印に赤い紐を首から下げて人より早くプールから上がるように言われていました。初めてプールの中で目を開けた時に見えた赤い紐が揺らめいていた様子が今でも思い出されます。


 で、その時の陽性は結核菌の「保菌者」という意味だったと思いますが、だからと言っていじめにあったりもしませんでした。結核の症状が出ていないからです。


 今、新型コロナで「陽性」反応が出たら、症状がなくとも大騒ぎです。「新型コロナにはワクチンも治療薬もないから」と言います。


 しかし、ワクチンや治療薬があるとされるインフルエンザでも毎年3000人近く亡くなる人がいるのに対し、ワクチンも治療薬もないという新型コロナでは、亡くなった方は1000人に満たないのです。


 しかも、岩田医師のこの本によると、インフルエンザの治療薬と言われているタミフルも、「効く」といえば効くけれど、「どれくらい効くか」といえば「症状が落ち着くのに5日かかっていたのが4日に短縮される程度」というわけです。



 現在は、新型コロナ感染拡大も落ち着いてきていますし、インフルエンザも年明け以降は激減しています。それは手洗いなどの予防策が浸透してきた成果もあるのかもしれません。


 とはいえ、次の波が来ないとも限らず、その時にまた「正体のわからない相手」に対して必要以上に恐れ、慌てふためいてしまうことのないように、「そもそも病気とは何か」というレベルから考えてみることもよいのではないか、と思いながら、面白く読み続けているところです。


#新型コロナ感染拡大防止
#感染症とは何か
#感染症は実在しない
#病気は実在するのか
#感染症を哲学する
#岩田健太郎
#正しく恐れる

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント