【「地域包括ケアの『源』、公立みつぎ総合病院」を核とした尾道市御調町の取り組み】

文教福祉委員会の最初の視察は、広島県尾道市の御調町ある公立みつぎ総合病院で「尾道市御調町おける地域包括ケアシステム」についてみっちり学びました。


福山から新幹線でひと駅の新尾道駅からタクシーで約40分、ちょうど佐賀市内から富士大和温泉病院に行くのと同じような中山間地域に向かっての移動です。


平成の大合併で尾道市になりましたが、もともと御調町の地域ケアシステムは有名で、一度は行ってみたいと思っていたので、願ってもない視察となりました。


ふつう地域包括ケアシステムについての説明を受ける時は行政の担当課から話を聞くということになるのですが、今回は公立みつぎ総合病院の沖田光昭院長から説明をしていただきました。これには訳があるのです。


昭和40年代の御調町は、介護力の不足、不適切な介護、医療・リハビリの中断、閉じこもり生活、不適当な住環境により、「つくられた寝たきり」の多い町でした。


そこでこれらの要因を取り除くために昭和49年から病院からの訪問看護、56年から訪問リハビリを開始しました。さらに昭和59年に病院内に健康管理センター(現保健福祉センター)を併設し、医療と行政部門の保健・福祉を結合してサービスの一元化を図り、保健・医療・福祉の連携・統合のための機構改革を行ったそうです。


その後、老人保健施設などのハード面とともに、在宅ケア連絡会議、早朝ケア・ナイトパトロールなど24時間ケア体制、福祉バンク制度や住民参加・ボランティア組織の整備などソフト面の充実も図られてきました。


こうした土台があったことで平成12年の介護保険制度に円滑に対応できたといえます。その後も、県立の特養ホームとリハビリセンターが御調町に移管されたことにより、従来の施設群と統合して御調町保健福祉総合施設となり、のちに病院附属施設となったそうです。総合施設には、これまでにグループホームや特養・老健のユニットケア、ケアハウスも整備されています。


また、病院自体でも緩和ケア病棟、地域包括医療・ケア推進室を開設し、県から地域リハビリ支援センターの指定も受けているそうです。


お話を聞き、質疑応答の後、あらためてとりくみをまとめたDVDを見せていただき、その後、病院内の各施設および少し離れたところにある保健福祉総合施設まで足を延ばして視察させていただきました。


文字通りこの地域で「ゆりかごから墓場まで」という実践がなされているのを目の当たりにしました。


今では当たり前になった「地域包括ケアシステム」という言葉の源流がここにあり、その本来の意味するところは、「本人(乳幼児~高齢者)がどんな状態(健康増進・保健、医療、介護、福祉)であろうが、どこ(在宅、施設、病院・診療所)におられようが、本人や家族のニーズ(人生、生活)に専門職(共助)、行政(公助)、地域住民(互助)が連携して継続的に応えていくシステム」ということです。



それは「目の前の一住民のために、関係する地域住民(インフォーマル)や保健・医療・介護・福祉・生活に係る多職種(フォーマル)が、その人の必要に応じて空間軸・時間軸でいつでもつながるようにしておくこと」だということで、「御調町だからできること」「うちは無理」ととらえずに、この理念をしっかり持って地域に応じたやり方で切り開いて行くことを示唆された思いです。


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