【役所を動かす質問の仕方~佐賀県市議会議長会議員研修会@鳥栖市】

午後からは、毎年夏に開かれる佐賀県市議会議長会議員研修会に参加しました。毎年県内10市の持ち回りで行われるのですが、今年は鳥栖市のサンメッセ鳥栖画像で開かれるということで、いつもは議会のマイクロバスで参加するところですが、今回は自家用車で参加しました。


今年は、自治体系コンサルタントの川本達志さんを講師に迎えて「役所を動かす質問の仕方」というテーマでみっちり2時間ほどの講義を受けました。


テーマがテーマだけに、議員としては聞かなきゃ損!という感じですが、川本さんは広島県町職員や廿日市市の副市長を経て、野村総研の上級コンサルタント、大阪市立大学非常勤講師、広島大学院非常勤講師を務められ、現在は独立して地方議会議員向けセミナーの講演を行っておられるとのこと。


実際の議会と執行部のやりとりの現場を経験されている方だけに、「執行部からみて、もう少しこうしたら深まるのに」「役所を動かすということはどういうことか」ということを、実践的に生き生きと話してくださいました。



議会と執行部はどちらも有権者から選ば画像れた二元代表制の関係にありますが、執行部はややもすると市民の利益より執行部の都合のいい方にコトを運び兼ねないのに対し、議会の方がより市民に近い立場にあるということで、議会には執行権はないものの一般質問を通じて市民の要求を実現させていくことができる、というイロハをまず押さえます。


情報量や分析力(スタッフ)は執行部には豊富にあるのに、議会の側はそれほどない、というのは不公平であり、二元代表制としての役割をしっかり果たすためには、議会という組織の中で議員の調査・分析・政策立案活動をサポートできるような議会事務局の体制が重要であることも強調されました。


また、市民要求をもとにした質問(提案)が執行部のマネジメントサイクルに乗せていけるような質問のあり方や心構えについて、かなり突っ込んで深められました。


議員には「課題発見能力」と「政策形成能力」が求められますが、課題とは現状を正しく認識し、その中ですでにある制度や事業では解決できないギャップの部分が課題だということです。



ここを客観的データとストーリー(現実に具体的に困っていることの表れなど)を示すことで共感を得られなければ、先に進まないということです。独りよがりに自説を主張するだけでは先に進まない、ということです。



で、その課題を解決するための方策を示し(仮説)、果たしてその提案がうまくいくかどうかを多面的に話を聞いたり調査したりして検証し、そのコトを持って提案する、ということがあって実現に動き出すことができる、という流れです。



実際に、執行部が各部署で事業立ち上げを計画し、財政課や市長を画像説得し予算化を勝ち取るまでは同様のことを考えながら進めているのだから、議員もそれ相当の覚悟と準備をして臨まないと、おいそれとは動かんよ、ということです。ここはたしかにそうなのかも、と思いました。



また、現状認識や課題認識を共有する上で、ただ現実をぶつけるだけでなく、客観的なデータも必要なので、一度の質問ですべて完成できるわけではなく、第1段階では「認識の共有」をめざし、現状分析の調査を約束させる、その後、多方面と研究協力もしながら第2段階ではその成果の上に立って課題実現をめざす、というような構えが必要だ、という話でした。


ここで自分のことを振り返った時、小中学校の教室にエアコンを設置してほしい、という要求を実現するまでの道すじが、この話に当てはまるな、と思いました。


大規模改造で新しくなったある中学校で、音楽室の向かいに職員会議をやる多目的教室があるため、吹奏楽部の練習の時に夏でも窓を開けて練習できないので、熱中症になる子がいる、エアコンをつけてほしい、という声が保護者から寄せられたのがきっかけで、議会の一般質問でエアコン設置を求めました。


その時は「まだ新しい建物なので」「教室への扇風機を設置したばかりなので」「予算がない」といった理由で消極的な答弁でした。


そこで、私は「今の暑さは従来とは違ってきている。どれくらい暑いかは客観的に知る必要があるので、全教室に温度計を設置して実態を調べてほしい」と求め、湿度も図れる温度計が全校に設置されました。


その後、2013年の市議選で私の他にエアコン設置を求めていた議員も含め、数名の候補者が小中学校へのエアコン設置を公約に掲げて闘いました。
選挙直後の12月議会で、私とそのもう1人の議員が改めて市民の願いはここにある、ということを示して質問を重ねました。
その結果、年次計画で大規模改修する学校とそうでない学校、普通教室と特別教室、など段階的にエアコンを設置することになり、この2018年度で市内小中学校のほぼ全教室にエアコンが設置されるに至りました。
この経過は、川本先生の提起とほぼ一致していたと言えます。



川本先生は、自分の得意分野、関心のある分野を画像中心に勉強し、気づきを見つけるようにしていく中で、その周辺部分にも知識が広がっていくのだと言われていましたが、私も同感です。



今のところ、私は国保や介護、生活保護、保育や学童保育などの分野、地域経済振興、環境やエネルギー、防災・災害対策といった分野に関心を持って系統的に取り組んできています。その中でライフワークとも言えるようなこともあります。
市民のみなさんから寄せられる願いの実現に向け、こうした関心事を握って離さずに、さらに精進しなければ、と決意を新たにしました。


川本先生は、普通5時間で話すことを1時間40分で語るということで時間不足を気にしておられましたが、財政問題や災害対策などについても公演されているそうなので、佐賀市議会であらためて講師にお招きして研修を受けたいとつくづく思いました。




夕方は、場所を移して全体の懇親会が行われました。議会の枠を超えての交流は、そこそこの事情の違いなどもわかり、学ぶこともあったりして、いつも有意義に感じています。


今日は、たまたま同じテーブルになった鹿島市の福井正議員と中小零細業者の振興、中小・小規模事業振興条例の話でとても盛り上がり、お互いの市で条例化をめざしたいね、とエールを交わしあいました。


また、昨年夏の研修会の時には、組織を離れ無所属として市議選をたたかう私を心配してくださっていた他市の議員が「よかったよかった、ここでまた会えて」と激励してくださったり、と、地域や党派を超えての交流の時間を持つことができました。


今日の研修会を受けて、9月議会から県内の議会の一般質問の様相がどう変わっていくか、楽しみです。というか、自分、頑張れ、という思いです。



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