福島原発での緊急援助活動にみる~原子力防災講演会

 今日は朝9時から昼まで共産党の地区常任委員会をひらき、昼休みを画像活用してある職場でミニ懇談会、そのままの流れで昼食抜きで唐津に移動しました。3時から唐津市文化体育館ホールでひらかれる、東京消防庁の装備部長・小室憲彦氏を迎えた原子力防災講演会(佐賀県消防長会主催)に参加するためです。結局、出発が遅れたために30分ほど遅れての参加となりました。

 小室氏は、東日本大震災の発災当時、東京消防庁第8消防方面本部長を務めておられ、福島第一原発事故で緊急消防援助隊の東京都隊総隊長として現場活動を指揮された方です。
 今日は「東京電力福島第一原子力発電所における東京消防庁の活動」と題して、福島第一原発で3号機の爆発後に冷却水を送水する任務についた東京消防庁の活動をリアルに報告されました。

 二重・三重に防護服で固めて待機拠点のJビレッジから現場までの往復と活動時間は最長12時間に及び、その間マスクも靴も服も脱げないという肉体の玄海を極める過酷な状況だったこと、ヨウ素剤は再服用できないため、積算被曝量の関係で人海戦術を取らざるを得ないこと、投入した特殊災害対策車や屈折放水塔車などは除染しても使えないほど放射能に汚染されたため福島に置いてきたことなどが語られました。
 また、ハイパーレスキュー隊は画像本来、過酷な救助活動に身を捨てて飛び込んでいく気概に満ちているものですが、出動前に防護服に身を固め酸素ボンベを担ぎ、防毒マスクをつけていくうちに、次第に口数も少なくなり、マイクロバスに乗って現場に向かう時にはさすがの屈強のハイパーレスキュー隊員も眼が据わった状態になっていったそうです。それほど、放射能という目に見えないもの、これまで対峙したことのないものに向かうことへの恐怖が大きかったのだということが強調されました。むしろ、放射能・細菌・化学物質対策のNBCハイパーのメンバーはこの点では冷静で、常に最前線で放射能積算線量計をもって、活動地域を計測しながら「ここは大丈夫」「右は線量が高いからとおるな」などと指示を出しながら隊を支えていたそうです。

 小室さんたちの第8方面隊は「愛・技・絆 8-LP 必ず帰ろう」を合言葉にするほど、悲壮な決意で向かっていたのだそうです。

 質疑応答の中では「緊急援助隊のメンバーの選抜は画像どのように行ったのか、辞退する人はいなかったのか」「活動中の生理作用はどう対応したのか」「救助隊の肉体的・精神的ケアのフォローはどうされたか。また、その費用は国から出るのか」「原発立地自治体として、それほどの装備が必要となると思われるか」「現場では東京電力から正確な情報が提供されていたのか」「原子力災害が起きた時に対応する組織としてはだいたい整備されていたものなのか」などの質問が出されました。

 メンバーの選抜は一定年齢以上の条件をつけ、あとは部隊ごとに希望を募ったそうですが、辞退する人はなく、むしろ年齢要件を下回る若い隊員の参加希望を断るのが気の毒なほどだったとのこと。

 活動中の生理現象については、防護装備を最初から最後まではずせないことについて、正直いって拠点から現場までの距離や現場での活動時間がそんなに長引くとは考えていなかったのだそうで、最長12時間「我慢した」隊員もあったそうですが、実際は困難を極めたようです。

 救助隊の活動後、東京に戻ってからは3日ほ画像どかけて身体的な検査とメンタルチェックをかけたそうですが、なかにはやはり「眠れない」「夢を観てしまう」「フラッシュバックを起してしまう」という隊員もおられたとのこと。過酷事故にはつき物とはいえ、放射能との闘いは想像以上にメンタルケアが必要なことがわかった、とも言われました。なお、これらのアフターケアの費用は都が負担したとのことで、個人もちではないのは当然ですが、国が出したわけではないようです。そんなことでいいのか、と思えました。

 現場での情報提供については、毎晩9時に東京電力と原子力保安院と自衛隊と消防庁とでテレビ電話で情報共有したそうですが、実感としては現場で働く者同士で自衛隊とはしっかり情報共有できたそうですが、東電や政府は内部の会議が優先されている印象を受けたそうです。 

 原子力災害に対応する組織の問題については、「これ画像まで原発の『安全神話』にとらわれ、「事故は起きないもの」と考えられていたため。原子力災害の対策組織が整備されていないのが実態。しかし、事故は起きる、ということが示された。しかも、爆発という最悪の事態をもって。かといって、佐賀のような原発立地地域で事故が起きたら、自治体消防だけで対応するのは限界があり、『これだけ装備すれば安全』といえる水準はないのではないか。福島の事故は未知の経験として多くの教訓をもたらしたと思う」と実感を語りました。
 小室さんは、「本来原子力災害は消防活動の範疇ではないと思う」と語り、今回は「冷却水を入れてくれ」と放水の専門分野としての要請が政府から都知事に直接あったという流れで消防隊がかかわったが、もし、内部に人がいるから救助してくれという話になると、いまの装備で対応できるのか考えなくてはならないと思う、とも語られ、放射能のひきおこす深刻な実態が伝わってきました。

 こういうことが玄海原発で、または全国の原発で起きるかもしれない、ということを考えた時に、はたして「再稼動」「原発は安全に制御できるから撤退しなくていい」などと簡単にいえるのか、とますます思えてなりません。原発容認の人たちは、どれだけの人を放射能汚染にさらせば気が済むというのでしょうか。
 やっぱり、原発ゼロの社会にするしかない、とあらためて意を強くしました。

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