【「支えられる人」が「支える人」に〜奈良県生駒市の地域支援事業@佐賀中部広域連合議会の視察②】
佐賀中部広域連合議会の介護広域委員会の視察の2日目は、奈良県生駒市の介護保険の運営と地域支援事業の取り組みについて研修しました。

こちらでは近鉄生駒駅からえっちらおっちら歩いて住宅街を抜けたら市役所の2階に通じるデッキに出る、というルートで市役所に出入りしましたので、正面玄関の風景はわからないままでした。
エレベーターで5階に降りると、議会フロアに出ます。そこですぐに本会議場に案内してくださいました。
生駒市議会の議場も議長席や議員席はフラットに近い形でしたが、傍聴席は昨日の大東市と対照的にえらく高いところにありました。誰が傍聴にきているか、なんていうのはあまり見えないのではないかと思いましたが、どうなのでしょう。

それから、ここは定数24名のうち、なんと女性が9名!都市部でない自治体で女性が3分の1を超えているとは素晴らしい!
また、議案の採決も自席のボタンで賛否を示すことになっていて、その結果が議場モニターに映されるので、各議員の賛否の状況がきちんとわかるのはいいな、と思いました。今日は直近の採決の結果が表示されていました。


ちなみに、議員席の椅子がとても座りやすく、疲れにくいようなもので羨ましく思いました。(佐賀市議会のは深すぎて疲れるのです)
さて、本題の介護保険の運営と地域支援事業については、それぞれ担当課の方が1部と2部という感じで分かれて説明と質疑をすることになっていて、最終的には全く時間が足りないというくらいに盛りだくさんでした。
介護保険課の課長と課長補佐さんは女性で、話によるとこの課は11名中10名が女性、臨時職員は4名全員が女性とのことで、議会だけでなく執行部も女性が活躍されているようです。


担当課長さんは、事前にこちらから送っていた質問項目に沿って生駒市と佐賀中部広域連合とを比べやすいグラフの資料を作ってくださっていました。私たちの手持ちの資料は、単に記述と数字だけだったのですが、人口、高齢化率、要介護認定率、介護給付費とその内訳などをグラフで比較されると、非常にわかりやすくあらためてそれぞれの特徴が浮き彫りになっているように思いました。
説明の仕方も、佐賀に比べて生駒の数字が低いわけ、高いわけ、などを丁寧に検討してくださっていて、私たちにとってものちの分析に役立つ形だったと思います。
大きな特徴は、地域支援総合事業が導入された平成28年を境に、生駒市の要介護認定率が下がる傾向にあること、また、介護保険料も佐賀より安く、保険料の所得段階は14段階にして最高額は基準額の2、2倍になっていることなどが目につきました。

この要介護認定率が低くなったのには理由があり、要支援になるかもしれないという方をピックアップする基本チェックリストに基づく調査をし、回答のなかったところは民生委員さんなどが徹底して訪問し、全数把握につとめた上で、介護予防事業につなげるか、介護保険以外の一般介護予防事業につなげるかを判断していった結果、一般介護予防事業になった方が結構多かったとのこと。
地域支援事業については、地域ケア会議を開き、専門員の事前家庭訪問を行なった上で、当事者本人を交えた個別のケアカンファレンスを重ねて、必要なケアメニューを提供するということで「当事者抜きにしない」「メニューを増やして本人の選択肢を増やしていく」ということを心がけているとのこと。


また、特に強調された総合事業のうち通所型サービスCの「パワーアップ教室PLUS」の取り組みは、筋トレなど短期集中で自立支援を行う中で、その教室を卒業した方が、自主的に教室のサポーターとなって活躍し、その人なりの役割を果たすことで利用者にとってもサポーターにとってもいい作用をもたらしているという話は非常に興味深いことでした。
このスライドの中では、認知症を発症して15年になる方も元気にサポーターとして教室に通っておられる様子が映され、みんな驚いていました。



その部分のメモは以下の通りです。
★パワーアップPLUS教室でどっちも元気に!
▼参加者にとって
・生きた目標がすぐそばにいてくれる安心感
・同じ経験をしてきた人だから共感できる強み
・同じ状況や、自分より不具合を抱える人の輝く姿に励まされ、頑張る意欲が湧く
▼サポーターにとって
・教室終了後も「やりがい」を持って活動できる
・「できる」ことを「できる人」が担当し、互いに補い合いながら活動することで、つながりを感じながら活動を継続できることが醍醐味
・また、その活動や社会参加・役割を持ち続けることが、介護予防・認知症の悪化防止につながり元気を維持
このほか、食事交流サロンや「いきいき百歳体操」教室の取り組み(ここには補助金はなく、リハビリ専門職などの派遣により講習をしたりすることで各サロンのモチベーションにつなげる)、認知症対策としては、タッチパネル式の簡易スクリーニング機器の設置で早期発見につなげることや「認知症にやさしい図書館づくり」など、興味深い事業がいろいろ紹介されました。
質問したいこともいっぱいあったのですが、帰りの電車の関係で時間切れとなり、心をたくさん残しての研修となりました。
ちなみに、地域支援事業の担当課長さんが説明の前にうちわを示して「RUN伴」という取り組みのことを教えてくださいました。認知症への理解を深めるために全国でタスキリレーをしていく取り組みだそうですが、私たちはみんな初めて聞くことでした。これについては、ぜひ、佐賀でもタスキを繋げられるようにしたいね、とみんなで言い合ったことでした。



#佐賀中部広域連合
#介護広域委員会
#奈良県生駒市

こちらでは近鉄生駒駅からえっちらおっちら歩いて住宅街を抜けたら市役所の2階に通じるデッキに出る、というルートで市役所に出入りしましたので、正面玄関の風景はわからないままでした。
エレベーターで5階に降りると、議会フロアに出ます。そこですぐに本会議場に案内してくださいました。
生駒市議会の議場も議長席や議員席はフラットに近い形でしたが、傍聴席は昨日の大東市と対照的にえらく高いところにありました。誰が傍聴にきているか、なんていうのはあまり見えないのではないかと思いましたが、どうなのでしょう。

それから、ここは定数24名のうち、なんと女性が9名!都市部でない自治体で女性が3分の1を超えているとは素晴らしい!
また、議案の採決も自席のボタンで賛否を示すことになっていて、その結果が議場モニターに映されるので、各議員の賛否の状況がきちんとわかるのはいいな、と思いました。今日は直近の採決の結果が表示されていました。


ちなみに、議員席の椅子がとても座りやすく、疲れにくいようなもので羨ましく思いました。(佐賀市議会のは深すぎて疲れるのです)
さて、本題の介護保険の運営と地域支援事業については、それぞれ担当課の方が1部と2部という感じで分かれて説明と質疑をすることになっていて、最終的には全く時間が足りないというくらいに盛りだくさんでした。
介護保険課の課長と課長補佐さんは女性で、話によるとこの課は11名中10名が女性、臨時職員は4名全員が女性とのことで、議会だけでなく執行部も女性が活躍されているようです。


担当課長さんは、事前にこちらから送っていた質問項目に沿って生駒市と佐賀中部広域連合とを比べやすいグラフの資料を作ってくださっていました。私たちの手持ちの資料は、単に記述と数字だけだったのですが、人口、高齢化率、要介護認定率、介護給付費とその内訳などをグラフで比較されると、非常にわかりやすくあらためてそれぞれの特徴が浮き彫りになっているように思いました。
説明の仕方も、佐賀に比べて生駒の数字が低いわけ、高いわけ、などを丁寧に検討してくださっていて、私たちにとってものちの分析に役立つ形だったと思います。
大きな特徴は、地域支援総合事業が導入された平成28年を境に、生駒市の要介護認定率が下がる傾向にあること、また、介護保険料も佐賀より安く、保険料の所得段階は14段階にして最高額は基準額の2、2倍になっていることなどが目につきました。

この要介護認定率が低くなったのには理由があり、要支援になるかもしれないという方をピックアップする基本チェックリストに基づく調査をし、回答のなかったところは民生委員さんなどが徹底して訪問し、全数把握につとめた上で、介護予防事業につなげるか、介護保険以外の一般介護予防事業につなげるかを判断していった結果、一般介護予防事業になった方が結構多かったとのこと。
地域支援事業については、地域ケア会議を開き、専門員の事前家庭訪問を行なった上で、当事者本人を交えた個別のケアカンファレンスを重ねて、必要なケアメニューを提供するということで「当事者抜きにしない」「メニューを増やして本人の選択肢を増やしていく」ということを心がけているとのこと。


また、特に強調された総合事業のうち通所型サービスCの「パワーアップ教室PLUS」の取り組みは、筋トレなど短期集中で自立支援を行う中で、その教室を卒業した方が、自主的に教室のサポーターとなって活躍し、その人なりの役割を果たすことで利用者にとってもサポーターにとってもいい作用をもたらしているという話は非常に興味深いことでした。
このスライドの中では、認知症を発症して15年になる方も元気にサポーターとして教室に通っておられる様子が映され、みんな驚いていました。



その部分のメモは以下の通りです。
★パワーアップPLUS教室でどっちも元気に!
▼参加者にとって
・生きた目標がすぐそばにいてくれる安心感
・同じ経験をしてきた人だから共感できる強み
・同じ状況や、自分より不具合を抱える人の輝く姿に励まされ、頑張る意欲が湧く
▼サポーターにとって
・教室終了後も「やりがい」を持って活動できる
・「できる」ことを「できる人」が担当し、互いに補い合いながら活動することで、つながりを感じながら活動を継続できることが醍醐味
・また、その活動や社会参加・役割を持ち続けることが、介護予防・認知症の悪化防止につながり元気を維持
このほか、食事交流サロンや「いきいき百歳体操」教室の取り組み(ここには補助金はなく、リハビリ専門職などの派遣により講習をしたりすることで各サロンのモチベーションにつなげる)、認知症対策としては、タッチパネル式の簡易スクリーニング機器の設置で早期発見につなげることや「認知症にやさしい図書館づくり」など、興味深い事業がいろいろ紹介されました。
質問したいこともいっぱいあったのですが、帰りの電車の関係で時間切れとなり、心をたくさん残しての研修となりました。
ちなみに、地域支援事業の担当課長さんが説明の前にうちわを示して「RUN伴」という取り組みのことを教えてくださいました。認知症への理解を深めるために全国でタスキリレーをしていく取り組みだそうですが、私たちはみんな初めて聞くことでした。これについては、ぜひ、佐賀でもタスキを繋げられるようにしたいね、とみんなで言い合ったことでした。



#佐賀中部広域連合
#介護広域委員会
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