【ひさびさに攻めの日本映画「新聞記者」】

先日観た「主戦場」に続いて、上映期間ギリギリに「新聞記者」を観ました。

東京新聞の望月衣塑子記者の「新聞記者」を原案にしたという事で、望月記者のことを描いているのかと思っていたら、まったく別のフィクションドラマでした。

しかも、真実を追い求めようとする女性新聞記者だけでなく、もう一方に政府の情報管理に関わる部署で働くエリート官僚という二本柱によって、この作品が重厚でサスペンス性を持つものとなっていると思いました。

この映画の中に出てくる内閣府の「内閣情報調査室」という部署が公安と連携して一般人さえ陥れて情報を捏造するとか、国会前でデモをしている人たちの顔写真から個人のプロフィールを探る、あるいは政権に不都合な情報はもみ消したり、その情報を発した人物にスキャンダルを捏造したり…、監視と不信が渦巻くさまは不気味でしかありません。


映画「スノーデン」でも戦争につながる国家機密に触れたスノーデンが恐ろしい監視のもとにさらされていく様子が描かれていましたが、日本も他人事ではない、という気がします。


そんな中で人間らしい倫理観と国民に奉仕する国家公務員という矜持を持つ人物が、家族と上司の命令の板挟みになりつつ、自分で決断していくところはまさに手に汗握るものがあり、外国映画では見られても、なかなか日本映画の中では描かれていなかった「攻め」の姿勢が伝わってきました。


ラストシーンは突然カットアウトなので、何が起きたのかが謎なのですが、そこは自分で作品んを反芻して考えていくしかないのかな、と思います。


それから、この作品は「息づかい」が熱く伝わります。新聞記者の吉岡エリカ、内調の杉原拓海が走ったり、緊張したりする時の呼吸の音、また杉原が出生後、帰宅したばかりのわが子を抱いた時の赤ちゃんの息づかいと声などがとても印象的です。


映画のパンフレットによると、わずか2週間で撮影された作品だそうですが、そんな短期間でこんなに濃密で精緻な作品ができるのか、というのにも驚いてしまいました。


参議院選挙が始まった今、私たちの政府は国民をどこに導こうとしているのか、主権者として私たちはこのままでいいのか、という事を考えずにいられない作品です。
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