静かなるドキュメンタリー「きらめく拍手の音」@シアターシエマ

今日からシアターシエマで上映が始まった韓国のドキュメンタリー映画「きらめく拍手の音」。
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上映日程から見て今日しか観られないと思い、午前10時の初日の初回を鑑賞しました。


ろう者同士の両親を持つ娘が、父と母の「音のない世界」と健聴者の世界を結ぶ作品です。


ろう者同士で結婚して子育てはどうするのか、という周りの不安の中で苦闘しつつも、お互いを信頼しあって乗り越えて来たからこそ、「両親を映画に撮る」と宣言した姉と「バリスタになる」と宣言した弟は現実にその道を歩み、こうして両親の日常を私たちに伝えてくれているのだなあ、としみじみ感じました。

この映画はいわゆる福祉の目的で作られたわけではありませんが、ろう者の人々が過ごす日常の中で、いろいろな気づきを与えてくれます。そして、ふとした時に健聴者の私たちが立場が逆転する瞬間もあります。

この映画は字幕スーパー付きで。背景に流れる音も字幕で解説されますし、ご両親など主な方たちの手話での会話にも字幕が施されるのですが、お父さんが働く福祉館のろう者協会の事務所に集う人々との賑やかな手話での会話が字幕なしになっていて、みんなが楽しそうに冗談を言いかわしているであろう、その内容は、手話のわからない者にはわからない…という場面がちょっとだけあります。
そこで、音のない世界から見たろう者の画像方たちの気持ちがほんの少しわかる気がする、というのもおこがましいのですが…。


また、子ども時代に、ろう者の親に代わって不動産業者や銀行と交渉しなくてはならなかった、とか、障がいを持つ両親に心配をかけまいと子どもながらに気を使って生きてきた姉と弟の想いも描かれています。
あと、韓国の人々の日常生活もかいま見ることができ、大量のキムチ作りをお風呂場の浴槽まで使ってしているところに驚きましたし、結婚式は教会でしたがお正月のお餅作りやご先祖にお供えして「ご先祖が食事する間は部屋をあける」という風習にも見入ってしまいました。


最後の方で、家族で出かけたカラオケでお母さんが愛の歌を歌い、お父さんがタンバリンでリズムをとる、側で健聴者の息子が手話で歌うという場面が出てくるのが印象的でした。
時折、辛辣な言い合いをしている時も含めて、とても自然に描かれているので、観終わった後は不思議な連帯感に包まれていました。


わずか1週間で1日2回上演期間なので、チャンスは限られると思いますが、ぜひご覧いただきたい映画の1つです。
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