奈良市の「地域で決める学校予算事業」~視察1日目
13日からの議会の文教福祉委員会の視察は無事終了し、帰ってまいりました。
実は、昨日の視察の報告からその日のうちにアップするはずだったのですが、ネットがつながらなくなったり、今朝、ようやく繋がったかと思ったら、プロバイダーがメンテナンスに入ってしまって夕方以降までアップできないという羽目になり、思いノートパソコンを持ち運んだわりには、視察研修中にメモを取るのに使ったくらいで(これはこれで、まとめの時には便利なのですが)、踏んだり蹴ったり状態でした。
そろそろ真剣に、小型ノートかi-padあたりを検討しなくてはいけないようです。でも、来週の視察までに、というのは、やっぱり無理でしょうね・・・・。やれやれ・・・。
さて、そういうことで、本当は今朝早くにアップするはずだったものを載せることにします。
* * *
文教福祉委員会視察の1日目は奈良市の「地域で決める教育予算事業」でした
。
以下は奈良市教育委員会地域教育課の説明です。
奈良市では市立幼稚園38、小学校47、中学校22、市立高校1の合計108学校園があり、平成17年度から小中一貫教育校を始め、いま校舎一体型で2校でモデル展開し、全市展開をめざしている。
社会の複雑多様化、子どもを取り巻く環境の変化、学校が抱える様々な教育課題、家庭や地域の教育力の低下、学校への様々な要求などの中で、学校、地域、家庭の連携が必要になってきた。
奈良市の「めざす子ども像」=知・徳・体にくわえ、夢と誇りを加えた。外に出ても奈良で学んだことを誇りを持って語れるようにする。
いま進めているのは、世界遺産学習、英語学習、30人学級は小学校6年まで。それにくわえて、幼小連携・小中一貫教育の推進にとりくんでいる。
週休5日制になって、土曜日の子どもの居場所をどうするか、という課題が生まれた。国が、放課後子ども教室を推進してきたので、土日に関係なく、47小学校で実施している。
さらに、「夢教育プラン」を立ち上げ、国の中学校支援事業を活
用して、22中学校で3年間の委託事業で協議会を立ち上げ、「放課後子ども教室」と「地域学校予算事業」を奈良市の地域教育の柱とした。
その後、奈良市教育ビジョンによる「地域全体で子どもたちを守り育てる体制作りの推進」をふまえ、地域で決める学校予算事業を奈良市地域教育推進事業に位置づけ、地域や学校の実態に応じた取り組みについて、地域の支援・協力を得るとともに、地域と学校が連携・協働した事業を推進するもの。
●目的
中学校区を単位として、(1)地域全体で子どもを育てる体制を作り、(2)子どもたちの教育活動の充実を図るとともに、(3)地域の教育力の再生と地域コミュニティの活性化を図ること
●地域教育協議会と運営委員会
地域教育協議会は各中学校区に設置し、地域の現状分析や育てたい子ども
像について協議し、事業計画の立案、事業の検証・審議及び決定を行う。
運営委員会は、各学校園に組織し、各学校園の現状分析や育てたい子ども像について協議し、事業計画の立案、事業の検証・審議及び決定を行う。
●事業の立案
地域教育協議会(自治会、NPO、企業、各種団体、民生児童委員、公共施設など)で協議・立案し、地域や学校の実態に応じた教育活動を展開するために、学校園と地域が連携・協働し、中学校区を基本に取り組む事業。
各学校園が立案し、運営委員会で協議の上、各学校園が特色ある教育活動を展開するために、保護者や地域の理解と支援の下取り組む事業。運営委員会で話し合ったことを協議会との共通認識にする。
●事業予算
予算は、昨年度の地域で決める学校予算事業を上限額とし、学校・家庭・地域の連携による教育支援促進事業(国の補助金)を積み上げ、中学校区ごとの予算として配当する。約6900万円を市単独で支出している。22中学校に委託、という形。学校数で一律50万円、生徒数×1000円、これを基礎額として、プレゼンで来年度の事業発表されたものを評価会議で評価して、予算配当を決定する。ここで金額に差が出てくる。多いところでは650万円~100万円(小中が1ずつだったりする場合)
1中学校に3小学校、2幼稚園、だと、300万円に生徒数や取り組み内容での加算、となる。基本は中学校区の取り組み。コーディネーター、講師の謝金も含まれている。県内視察や環境整備に関わるものもふくむ。
●事業の公開
各事業について、事業名(テーマ)・目標・内容を市ホームページに掲載する。また、各学校園においても、保護者・家庭・地域向けのリーフレットの作成や、学校ホームページ等を活用した情報発信などを計画的に行う。
◆平成24年度の実績
実施事業は129事業(中学校区22、中学校22、小学校47、幼稚園 38)
(例)・園児・児童・生徒が主役として活動するフェスタの開催、学校・家庭・地域が一体となった「まほろば文化祭」「子ども未来会議」「ノーテレビ・ノーゲームの定着化、幼小中の連携、生徒会活動、ボランティア活動、防災訓練、地域での放課後学習などなど
◆事業推進のポイントはコーディネーターの存在。
各地域教育協議会に総合コーディネーターと地域コーディネーターを配置し、協議会(会長)、学校(管理職・担当教員)、地域(ボランティア)間と行政との調整を行う。 全校区でコーディネーターを298名登録してもらっている。
◆事業効果
1、体験・経験をすることが増えてきた。
2、体験や経験を通して、子どもの規範意識が高まっている。
3、挨拶など、コミュニケーションが取れるようになってきた。
4、地域活動にも目を向けるようになってきた。
5、一方で、それにかかわる大人たちも子どもとかかわることによって、生きがいや元気を貰うようになった。また、横のつながりや絆が生まれてきた。
<課題>
1、学校や教職員の理解が不十分。管理職だけでやっているのではないか。=学校の受け入れ態勢が不十分。
2、会計処理までコーディネーターがやっているので、負担が大きい。
3、事業費の弾力性の問題。
4、公民館など、いろんな施設との連携が不十分。(中学校ごとに公民館がある)
5、地域においてもまだ地域教育協議会の理解が不十分。
6、行政の方向性が明確でない。
以上の話を聴いた上で、質疑応答をしましたが、議員の中には自治会長をしている方もあり、「地域コミュニティ形成」の取り組みの中には、地域防災や高齢者福祉、見守り事業などもあり、交通安全のとりくみなど子どもに関することもいろいろあるなかで、教育の分野を切り取ってこれだけの取り組みを行うことは、地域にとっても負担になるのではないか、守備範囲がどこまで広がるのか、などの懸念の立場からの質問が目立っていました。
私は、学校現場での受け入れがなかなかむずかしい、という点で
、実際に学校現場の声をどう聞かれているのか、また、子どもと向きあう時間の確保との関係でどうなのか、という点、さらに、本来、図書整備や環境整備など教育予算で要求すべき分野もこの予算事業に含まれてしまうのか、という点で質問しました。
学校現場との関係はやはり困難を抱えているとのことで、「地域からいろいろ入って来ることへの負担感」が大きいようです。地域と一緒に取り組むことで子どもと向きあう時間も増えるということをわかってほしいと伝えている、との説明でしたが、時間のかかることではないかと思いました。
予算の項目の考え方については、事業ありきで選定するそうで、たとえば、図書資料の整備というのをここで挙げる場合は、単に図書資料というだけでなく、地域の人が読み聞かせをするために本を整備してほしい、とか、紙を買うというときはリーフレットや報告集を作成するから、ということで、この地域との関わりでの事業にふさわしい項目であることが条件だとのこと。
本来の予算獲得が難しくなる中での苦肉の策なのかな、と思いましたが、いずれにしろ、地域と学校の係わり合いをつよめること自体を否定はしませんが、学校独自のあり方との関係で、もともとひとつの地域に小中学校がひとつずつしかないようなところと、ひとつの中学校に3つの小学校があるような地域とでは、条件も異なるだろうし、それが負担にならないようにする対応が必要ではないだろうか、と感じました。
終了後に本会議場を見せていただきました。奈良市も昭和53年頃に建
設された庁舎だそうで、議会棟に光が入らない構造は佐賀市と同じでした。
質疑のあり方でちょっと驚いたのは、一般質問の時間が一人15分の計算で会派ごとに割り振られていて、4人会派なら60分、2人会派なら30分ということになるのだそうで、その全体の時間を会派でどう振り分けるかは会派が決めるということだそうです。しかし、それぞれの議員が同じ会派でも発言したいとなると、15分(しかも往復で!)ということになりますから、果たして、市民の代表として存分に活動するという点ではどうなのだろうか・・・と思ってしまいました。
佐賀市議会では一人往復60分でも、もっと質問時間を確保できないのか、という議論をしていますが、それでも、佐賀市の方が発言はしやすいようだと感じました。久しぶりにカルチャーショックをうけてしまったことでした。
実は、昨日の視察の報告からその日のうちにアップするはずだったのですが、ネットがつながらなくなったり、今朝、ようやく繋がったかと思ったら、プロバイダーがメンテナンスに入ってしまって夕方以降までアップできないという羽目になり、思いノートパソコンを持ち運んだわりには、視察研修中にメモを取るのに使ったくらいで(これはこれで、まとめの時には便利なのですが)、踏んだり蹴ったり状態でした。
そろそろ真剣に、小型ノートかi-padあたりを検討しなくてはいけないようです。でも、来週の視察までに、というのは、やっぱり無理でしょうね・・・・。やれやれ・・・。
さて、そういうことで、本当は今朝早くにアップするはずだったものを載せることにします。
* * *
文教福祉委員会視察の1日目は奈良市の「地域で決める教育予算事業」でした
以下は奈良市教育委員会地域教育課の説明です。
奈良市では市立幼稚園38、小学校47、中学校22、市立高校1の合計108学校園があり、平成17年度から小中一貫教育校を始め、いま校舎一体型で2校でモデル展開し、全市展開をめざしている。
社会の複雑多様化、子どもを取り巻く環境の変化、学校が抱える様々な教育課題、家庭や地域の教育力の低下、学校への様々な要求などの中で、学校、地域、家庭の連携が必要になってきた。
奈良市の「めざす子ども像」=知・徳・体にくわえ、夢と誇りを加えた。外に出ても奈良で学んだことを誇りを持って語れるようにする。
いま進めているのは、世界遺産学習、英語学習、30人学級は小学校6年まで。それにくわえて、幼小連携・小中一貫教育の推進にとりくんでいる。
週休5日制になって、土曜日の子どもの居場所をどうするか、という課題が生まれた。国が、放課後子ども教室を推進してきたので、土日に関係なく、47小学校で実施している。
さらに、「夢教育プラン」を立ち上げ、国の中学校支援事業を活
その後、奈良市教育ビジョンによる「地域全体で子どもたちを守り育てる体制作りの推進」をふまえ、地域で決める学校予算事業を奈良市地域教育推進事業に位置づけ、地域や学校の実態に応じた取り組みについて、地域の支援・協力を得るとともに、地域と学校が連携・協働した事業を推進するもの。
●目的
中学校区を単位として、(1)地域全体で子どもを育てる体制を作り、(2)子どもたちの教育活動の充実を図るとともに、(3)地域の教育力の再生と地域コミュニティの活性化を図ること
●地域教育協議会と運営委員会
地域教育協議会は各中学校区に設置し、地域の現状分析や育てたい子ども
運営委員会は、各学校園に組織し、各学校園の現状分析や育てたい子ども像について協議し、事業計画の立案、事業の検証・審議及び決定を行う。
●事業の立案
地域教育協議会(自治会、NPO、企業、各種団体、民生児童委員、公共施設など)で協議・立案し、地域や学校の実態に応じた教育活動を展開するために、学校園と地域が連携・協働し、中学校区を基本に取り組む事業。
各学校園が立案し、運営委員会で協議の上、各学校園が特色ある教育活動を展開するために、保護者や地域の理解と支援の下取り組む事業。運営委員会で話し合ったことを協議会との共通認識にする。
●事業予算
予算は、昨年度の地域で決める学校予算事業を上限額とし、学校・家庭・地域の連携による教育支援促進事業(国の補助金)を積み上げ、中学校区ごとの予算として配当する。約6900万円を市単独で支出している。22中学校に委託、という形。学校数で一律50万円、生徒数×1000円、これを基礎額として、プレゼンで来年度の事業発表されたものを評価会議で評価して、予算配当を決定する。ここで金額に差が出てくる。多いところでは650万円~100万円(小中が1ずつだったりする場合)
1中学校に3小学校、2幼稚園、だと、300万円に生徒数や取り組み内容での加算、となる。基本は中学校区の取り組み。コーディネーター、講師の謝金も含まれている。県内視察や環境整備に関わるものもふくむ。
●事業の公開
各事業について、事業名(テーマ)・目標・内容を市ホームページに掲載する。また、各学校園においても、保護者・家庭・地域向けのリーフレットの作成や、学校ホームページ等を活用した情報発信などを計画的に行う。
◆平成24年度の実績
実施事業は129事業(中学校区22、中学校22、小学校47、幼稚園 38)
(例)・園児・児童・生徒が主役として活動するフェスタの開催、学校・家庭・地域が一体となった「まほろば文化祭」「子ども未来会議」「ノーテレビ・ノーゲームの定着化、幼小中の連携、生徒会活動、ボランティア活動、防災訓練、地域での放課後学習などなど
◆事業推進のポイントはコーディネーターの存在。
各地域教育協議会に総合コーディネーターと地域コーディネーターを配置し、協議会(会長)、学校(管理職・担当教員)、地域(ボランティア)間と行政との調整を行う。 全校区でコーディネーターを298名登録してもらっている。
◆事業効果
1、体験・経験をすることが増えてきた。
2、体験や経験を通して、子どもの規範意識が高まっている。
3、挨拶など、コミュニケーションが取れるようになってきた。
4、地域活動にも目を向けるようになってきた。
5、一方で、それにかかわる大人たちも子どもとかかわることによって、生きがいや元気を貰うようになった。また、横のつながりや絆が生まれてきた。
<課題>
1、学校や教職員の理解が不十分。管理職だけでやっているのではないか。=学校の受け入れ態勢が不十分。
2、会計処理までコーディネーターがやっているので、負担が大きい。
3、事業費の弾力性の問題。
4、公民館など、いろんな施設との連携が不十分。(中学校ごとに公民館がある)
5、地域においてもまだ地域教育協議会の理解が不十分。
6、行政の方向性が明確でない。
以上の話を聴いた上で、質疑応答をしましたが、議員の中には自治会長をしている方もあり、「地域コミュニティ形成」の取り組みの中には、地域防災や高齢者福祉、見守り事業などもあり、交通安全のとりくみなど子どもに関することもいろいろあるなかで、教育の分野を切り取ってこれだけの取り組みを行うことは、地域にとっても負担になるのではないか、守備範囲がどこまで広がるのか、などの懸念の立場からの質問が目立っていました。
私は、学校現場での受け入れがなかなかむずかしい、という点で
学校現場との関係はやはり困難を抱えているとのことで、「地域からいろいろ入って来ることへの負担感」が大きいようです。地域と一緒に取り組むことで子どもと向きあう時間も増えるということをわかってほしいと伝えている、との説明でしたが、時間のかかることではないかと思いました。
予算の項目の考え方については、事業ありきで選定するそうで、たとえば、図書資料の整備というのをここで挙げる場合は、単に図書資料というだけでなく、地域の人が読み聞かせをするために本を整備してほしい、とか、紙を買うというときはリーフレットや報告集を作成するから、ということで、この地域との関わりでの事業にふさわしい項目であることが条件だとのこと。
本来の予算獲得が難しくなる中での苦肉の策なのかな、と思いましたが、いずれにしろ、地域と学校の係わり合いをつよめること自体を否定はしませんが、学校独自のあり方との関係で、もともとひとつの地域に小中学校がひとつずつしかないようなところと、ひとつの中学校に3つの小学校があるような地域とでは、条件も異なるだろうし、それが負担にならないようにする対応が必要ではないだろうか、と感じました。
終了後に本会議場を見せていただきました。奈良市も昭和53年頃に建
質疑のあり方でちょっと驚いたのは、一般質問の時間が一人15分の計算で会派ごとに割り振られていて、4人会派なら60分、2人会派なら30分ということになるのだそうで、その全体の時間を会派でどう振り分けるかは会派が決めるということだそうです。しかし、それぞれの議員が同じ会派でも発言したいとなると、15分(しかも往復で!)ということになりますから、果たして、市民の代表として存分に活動するという点ではどうなのだろうか・・・と思ってしまいました。
佐賀市議会では一人往復60分でも、もっと質問時間を確保できないのか、という議論をしていますが、それでも、佐賀市の方が発言はしやすいようだと感じました。久しぶりにカルチャーショックをうけてしまったことでした。
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