小選挙区制度のゆがみで生まれた「自民圧勝」

 昨日の総選挙開票結果を見て、小選挙区制のゆがみがこれほど露わになったことはない、と思いました。

 メディアでも、「自民、得票4割で議席8割」と報じています。

 実際、有権者の民意を反映する比例部分だけで見れば、前回民主党に敗れたときの55議席から57議席に、2議席増えたに過ぎないのに、小選挙区で勝利したために294議席も獲っているという訳です。得票自体は、民主に負けたときの1800万票よりも減らしているのに、議席を大きく増やしているのです。

 一方、小選挙区では第1位の候補以外に投じた有権者の意思は、比例で復活できなければまったく切り捨てられていきます。福岡では、全選挙区で自民党が1位となり、そのうえ、民主党は比例でも復活できなかったために、福岡県の民主議席は「ゼロ」です。

 こうなると、国会には多様な有権者の意思は反映されなくなります。それをカバーするのが比例代表部分ですが、解散前の民主党は、この比例部分の議員定数を減らす、と公約していました。とんでもないことです。
 今回、「1票の格差問題」で違憲状態にあるままで突入した選挙ですから、この際、選挙制度を根本から見直して、民意が反映できる制度に改善した上で、たとえば来年の参議院選挙とあわせてでも、すみやかに選挙をすべきではないかと思います。

 もうひとつは、今回、投票率が61%と戦後最低になってしまったことも、問題だと思います。さらに、小選挙区では無効票もかなり多かったと言われています。

 「自民党が勝ったというより民主党が負けた」「選択肢があるようでなかった」「どこに入れていいかわからなかった」など、いろいろな声も寄せられています。
 
 私たち日本共産党は、消費税増税にたよらない道すじや原発即時ゼロ、TPP反対、憲法守れ、との立場で政策を訴えていましたが、じゅうぶん届ききらなかったという反省があります。同時に、本来、「消費税増税については、解散して信を問う」と言っていたくせに、民主党も自公も正面から消費税増税問題を問うことはせずに、言葉だけで「景気回復」「デフレからの脱却」と言っていたのは、明らかに「逃げ」ではなかったかと思います。

 さらに、メディアの選挙報道のなかで「自民300をうかがう勢い」「民主退潮」「第三極は・・・」といった「事前操作」とも言えるような取り上げ方が目に余るものがあったと思います。
 「第三極」と言っても、その出自は自民か民主から飛び出してきた人たちで作られたものであり、政策的には大きく変わるものではないのに、さも大きく変わるかのような描き方をする一方で、「民主も自民も変わらない」という政策の対極にある共産党や社民党については、ついでのような扱いになっていたのが実態です。これが有権者の判断に一定の影響を与えたのは間違いないと思います。

 今回の選挙を振り返る上で、政党としての自己検討も深める必要があると思いますが、メディアのあり方、選挙制度のあり方もふくめて、大いに議論していく必要があると感じています。

 ともあれ、実際には消費税、憲法、原発、TPPなど、目前にせまった課題の一つひとつでは、多くのみなさんとの運動を広げていかなくては、とあらためて痛感しています。
 

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