「一票の重み」~最高裁判決くだる

 一昨年の合併佐賀市議選で「無効票の数え方がずさん」だとして選挙無効を訴えていた次点の永渕利己さんの主張が認められ、最下位当選者と当落が入れ替わる判決が最高裁で確定しました。

 永渕さんと最下位当選の吉川議員との票差はわずか0.226票でしたから、「無効票」とされたなかから1票でも「有効」になれば当落が入れ替わるという、きわどい状況にありました。

 しかし、結果を聞くとなんだか複雑な気持ちです。合併後の新議会で1年半活動してきた吉川議員と、選挙無効の問題を正面から訴えてきた永渕さん。どちらの気持ちもわかる気がします。
 以前、杵島郡のl旧有明町でも1票差での当落を裁判で争って「有効」をかちとった共産党の南里司元町議の例もありますから、有権者が寄せてくれた1票、1票が確実に議席に結びつくのなら、必死で裁判にも臨むという姿勢は当然だと思います。

 また、かつて2003年の市議選で、投票所での候補者名一覧で党派名が誤記されていたことをもって「選挙無効」を主張された裁判でも、当時「われわれには責任ない」と日本共産党をのぞく市議全員で対抗する訴訟をおこしたのにたいして、共産党市議団は「党派名の誤記は違法な選挙の状態であり、その選挙の無効を主張するのは当然のこと」として、あえて訴訟には加わらず判決が確定すれば受け入れる、という態度をとりました。

 だとしても、吉川議員について言えば、たとえば同じ北高出身だとか、議会広報特別委員として議会だよりの編集に苦労をともにしてきたとか、そういう1年半のおつきあいを考えると、単純には割り切れない思いがあるのも事実です。

 2003年の市議選「無効」の裁判結果は議員全員がうけとめて、やり直し選挙に突入しました。でも、その時にやり直し前に「訴訟議員団長」をつとめて奮闘なさった当時の議長は「やり直し選挙」には出馬されず、一方の「選挙無効」をうったえた元議員さんもこの選挙には立候補なさらなかったので、これまた割り切れない思いでした。

 いずれのケースも市と選挙管理委員会の選挙運営上のミスというあってはならぬことが根本原因だったのは事実ですから、二度とそういうことが繰り返されないようにしていただきたいものです。
 同時に、旧佐賀市の議員の教訓は「1票の重みは値千金」ということです。せっかくお寄せいただく有権者の思いを無にすることのないように・・・。これが、2003年4月のいっせい地方選、2004年4月の「やり直し選挙」、2005年10月の合併市議選をたたかった旧佐賀市の議員のひとりとして、今春のいっせい地方選挙をたたかう候補者のみなさんへの心からのエールです。
 

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