山下明子の幸せの黄色いニュース

アクセスカウンタ

zoom RSS あきる野市の議会広報紙のリニューアルの取り組みに学ぶ〜広聴広報委員会視察

<<   作成日時 : 2018/02/05 19:09   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

東京都あきる野市の議会広報紙のリニューアルの取り組みに画像ついて研修しました。


応対は議会広報広聴委員会の村野栄一委員長、大久保まさよ副委員長、中村のりひと委員と、このリニューアルに直接関わってこられた子籠敏人議長、議会事務局の小磯次長が当たってくださいました。


あきる野市は平成7年に秋川市と武蔵五日市町が合併してできた人口約8万人の自治体で、6割が山林で農業も盛んであり酒蔵もあって、まもなくあきる野市産米を使ったお酒ができるという、東京都内としては落ち着いた雰囲気の町です。


ここの広報紙は、合併前に町村議会広報画像誌コンクールで2回受賞した実績のある武蔵五日市町の広報紙を土台にして作られていたそうです。しかし、全国の30市の広報誌の中で人気投票があった時に、あきる野市の議会広報紙は0票だったことから、そのコンクールに参加した議会事務局職員から「ぜひリニューアルを」という話が議会側にあったそうですが、その時点ではなかなか進まなかったそうです。


その後、小さなリニューアルに取り組んだものの、根本的な改革に至らず平成21年の改選後平成23年に広報広聴委員会のうちの3名と事務局1名によるリニューアルに関する調査研究グループを立ち上げる所から本格的な取り組みが始まりました。
まずは全国の先進的な広報紙を集め、当時のあきる野市の広報紙と比較して市役所の市民ホールに展示し、「どの冊子を手にとってみたいか」のアンケートに取り組まれたそうです。その結果、回答270名のうちあきる野市議会を選んだのはわずか4%に過ぎず、しかも「地元のものだから」という理由で投票した人を除くと2%くらいだったとのこと。それまでは「全国コンクールで受賞経験のある武蔵五日市の流れを汲んだもの」ということでリニューアルに消極的だった議員も「今の状態では求められていない」という客観的データによってリニューアルの必要性が全体の認識につながっていったそうです。



その後、めざす目標を「手にとってもらえる表紙づくり」画像「気づきを与える表現方法や読みやすさの工夫」に置き、平成25年2月1日発行の第70号でのリニューアルをゴールに逆算し、平成24年6月までに方針を決定することにしたそうです。


そして全国の先進的と言われる広報紙を取り寄せ、表紙やページごとの編集など細かく比較して、あきる野市議会としてめざしたいものを探っていかれたそうです。


検討内容の1つ、「興味を引く特集と表紙」については、全世代・全地域をターゲットにしてもぼやけるので、1冊に全てを盛り込むのでなく、号ごとにターゲットを変え、4年かけて全ターゲットに発信できるようにしよう、としたそうです。具体e的には子育てママ、若手農業者、大学生、中高生、消防団員、市外からの移住者、外国人、スポーツ指導者、若手商業者、交通安全指導員、老人クラブなどを対象に、広報委員の中で2人一組で担当を振り分け、取材対応から座談会まで取り組むことになりました。このことを通じて、議会と市民との距離を縮める効果も生まれたそうです。


また、表紙は座談会の関係者から1人を選んでアップの断ち切り写真で印象的にしました。

画像
さらに議会だよりのタイトルもいろいろ考え、ロゴデザインも加えつつ、「議会のことを考えてもらう時間にして欲しい」という思いを込めて「ギカイの時間」と名付けられたそうです。(なんだか三谷幸喜監督の映画「ラヂオの時間」を想起しましたが…」


検討内容の2つ目の「読みやすさ」については、導線(リード→見出し→写真→自然な流れの記事)、余白(言いたいことを詰め込むのでなく余白を作ってこそ漢字の続く文章でも読み続けられる)、統一感(森林が6割を占めているということもあり、緑を基調にした色使いとページごとの割付のロゴなども統一感を持たせる)という点で工夫が凝らされています。


検討内容の3つめの【裏表紙】については、市内の各小学校の6年生に【あなたの夢】を語ってもらうコーナー(これにより地域を網羅する。座談会が《世代》という縦軸なら小6の夢のコーナーは《地域》という横軸)と、議会の予定カレンダーなどの記事が掲載されるようになりました。


検討内容の4つめは議案審議や一般質問のページです画像。ここは一番伝えたいけれど一番つまらなくしてしまいがちな部分ですが、議案審議については市民生活に身近な内容のものや賛否が拮抗した議案をトピック的に選んでわかりやすい用語で記述すること、一般質問は1ページに2名ずつ、質問と回答をそれぞれ240字以内で掲載することにし、余白を確保しつつ議員の名前と写真もきちんと載せる(あきる野市議会も一般質問は21名中議長を除く20名が登壇するという大変活発な議会だそうで、毎回10ページは割かれることになるのです)、予算・決算議会の時は各会派の討論も掲載する、としています。


ここで留意されたのは「行政用語を通じる言葉に」「議会が知らせたいことと市民が知りたいことの差」「読んで欲しい量と市民が読める量との差」という事です。一冊に全てを盛り込むのでなく、まずは議会に関心を持ってもらい、もっと知りたければホームページなどに誘導するという事で、議会だよりは【市民と議会を近づけるツール】と位置付けられている事です。


リニューアル号を発行したのち、平成25年4月画像にふたたび市民ホールでリニューアル直前のものとリニューアル号とを並べ、どちらがいいかのアンケートを取った結果、回答200名のうち「リニューアル号がいい」としたのは85%にのぼったそうです。「前の方がいい」とした方も「見慣れている」という理由であり、そういう方ならこれからも読んでいただけるとものとして、リニューアルは成功したと言える、とのことでした。

そしてリニューアルから4年後の平成28年9月に市の取り組む定期的な市政アンケート(無作為抽出2500名対象に郵送)に議会のアンケートも一緒に入れ込ませてもらうやり方で議会報について訊ねたところ、議会だよりを読んでいる、読むこともあるというのが合わせて57%にのぼったそうです。



一方で議会だよりを「知らない」と答えた方が22%あったそうですが、意外なことにあきる野市では市報も議会だよりも新聞折り込みや図書館等に置くという段階であり、全市民向けに配布されていないそうですから、その段階で「知らない」が22%ということは、逆に全戸配布すればもっと読んでもらえるということにもなり得ます。


今後の課題としては、市内の全戸配布と限られた紙画像面ではあるものの賛否の分かれた議案についての態度表明の掲載などが検討すべきことと言われました。


後半の質疑では、出席した12名のうち委員長を除く11名が活発に質問するというエキサイティングな研修となりました。今回は佐賀市議会の改選後の5名の新人議員さん全てが広聴広報委員会に入っておられるということで、最初の委員会視察がフランクで熱の入ったやり取りになったことが有意義でしたし、佐賀市の議会だよりも、これまでリニューアルに取り組んできたものの、さらなる脱皮に向けた方向性が見えたように思います。

あきる野市議会では議会基本条例の中で広報広聴委員会がきちんと位置付けられていて、権限もかなり強いものがあると思いました。佐賀市でも同じような位置付けなのですが、さらに機動的で掲載内容や形式についてもほとんど任されているのがいいと思いました。


1泊2日の研修でしたが、現地に行って話が聞けて本当に良かったと思います。
画像

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
あきる野市の議会広報紙のリニューアルの取り組みに学ぶ〜広聴広報委員会視察 山下明子の幸せの黄色いニュース/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる