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help リーダーに追加 RSS 下水汚泥堆肥化事業の是非

<<   作成日時 : 2008/08/12 13:42   >>

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 きょうは午前中に建設環境委員会の研究会が開かれました。この委員会には共産党が入っていないので、市議団2人そろって傍聴しました。

 案件は、佐賀市の下水処理センターの汚泥堆肥化事業の契約案件、川副町の下水道中継ポンプ場建設工事の中間報告、ペット霊園の設置に関する規制要綱の制定について、の3件でした。

 とくに問題だと思ったのは、下水処理センターの汚泥堆肥化事業の問題です。この件では、前提となる下水汚泥減量化の実証実験に対する対応に疑問を抱いて補正予算に反対したこともあれば、3月議会の堆肥化センター建設予算には全国の状況をふまえて賛成したという経過もありますが、その後、下水汚泥を堆肥化することについての問題点を指摘する意見をいくつかききましたので、今後の対応について、市議団として考慮中です。

 一般に「堆肥」は魚かすや米ぬか、油粕などと同様、農家が自作していた有機肥料のことで、都市下水の汚泥やし尿汚泥の発酵物は、肥料取締り法では化学肥料と同じく「普通肥料」の範疇であり、法律上は「堆肥」と呼ぶのは正確ではないそうです。
 有機肥料は都道府県知事への届出義務がありますが、「普通肥料」は農水大臣または都道府県知事への「登録義務」があるという点で、有機肥料よりさらに慎重な扱いとなっていることが見て取れます。

 「下水汚泥『堆肥』」というと、なんだか有機肥料のようなイメージですが、農水省は有機肥料とは認めていません。もちろん、有機JASマークなどはつけられません。

 佐賀市の場合、YM菌を使って汚泥を減量化することに重点を置き、あくまでも「堆肥」は副産物だという立場です。

 この間、下水汚泥センターで発生した脱水汚泥(約46トン)を原料として、堆肥製造試験を実施したそうです。それによると、約50日間で含水率26%の堆肥が製造でき、その成分は肥料取締法の基準を満たしている、心配された悪臭も微弱であることを確認した、との報告がなされています。
 
 下水汚泥発酵物のの主な含有成分は、全窒素、リン酸、カリウム、ヒ素、カドミウム、水銀、ニッケル、クロム、鉛などです。特に重金属については、肥料取締法の規制値に対する製造堆肥の値の調査結果は次のように示されています。

 ヒ素・・・・規制値 50mg/s・dry  製造堆肥 5.6
 カドミウム・・・・規制値 5mg/s・dry  製造堆肥 1.4
 水銀・・・・規制値 2mg/s・dry  製造堆肥 0.5
 ニッケル・・・・規制値 300mg/s・dry  製造堆肥 38
 全クロム・・・・規制値 500製造堆肥 69
 鉛・・・・規制値 100mg/s・dry  製造堆肥 27


 たしかに、いずれも基準内の数値ではあります。ただ、重金属は長期的な蓄積の問題があります。50日間でつくった堆肥の成分が基準内だったとして、それを堆肥として使った場合に、50年、100年先のことを考えないわけには行かないと思います。
 以前、佐賀大学の染谷孝先生の土壌微生物学の話を聞く機会がありましたが、土壌の問題は、数百年、数千年規模の問題です。
 そういう心配点を質問してみましたら、執行部は「肥料取締法は、そういう長期的な展望で規制値を定めていると思うし、8年間堆肥を製造実験したところでも、問題ないという結果を得ている」という答弁でした。

 「8年」!土壌や水源など環境への蓄積のスパンを考えると瞬きのような期間です。これで安心とはいえないのではないかと思いますが・・・・。

 それに、この実証実験を行なった場所は、長崎県大村市のS&K環境ワクチンセンター長崎事業所という施設だそうですが、これは第三者的な施設ではなく、今度の契約の相手方の共和化工・林建設共同企業体のひとつ、共和化工が関連している事業所だということですから、これ自体も問題ではないかと思います。

 もともと、内部でのYM菌を使った最初の実証実験の時に、一定の条件下でYM菌を使う場合とそうでない場合などを比較して初めて客観的な検証ができる、というのが科学的な立場だと思うのに、佐賀市は実際の下水処理施設を実地で使って、比較する対象を作らないまま半年間で実験を終わらせて「成果があった」という結果を公表しています。そういうやり方は科学的ではない、という点で、共産党市議団として実証実験に関連する予算に反対をしたという経緯があります。

 その後、きちんとした環境で行なえば優良な堆肥が作れる可能性はある、という見解のもとに堆肥化センターの建設には賛成したのですが、今日の契約案件に至る実証実験の対応などには、やはり客観性を欠く問題点を感じます。

 また、今日、出された話では、この事業者の関係では訴訟問題になっているところもあるとのことで、やはり、どこで、どんなことが問題になっているのか、ということを明らかにしながら、「問題ない」「問題ない」でスルーしていくのでなく、事実に対して誠実に謙虚に対応していくことがこの場合は特に大切ではないかと思います。

 蓄糞公害の対策として平成14年に汚泥堆肥化施設をつくった宮崎県の川南町では、S&Kで同じ共和化工とつながりのある、というかおおもとの事業所とも言える(株)山有による施設だそうですが、粉塵や悪臭がひどく、山の中に作られた施設のまわりの山林の木が枯れてしまい、植え直してもなかなか育たない、という問題や、近くを流れる川も、施設ができる前はとてもきれいだったのが、今では底が汚れて、子どもに川遊びなどさせられない、という状況だそうです。川南町の日本共産党の内藤逸子議員から直接伺った話です。

 そういう問題がある中で、この話をそのまますすめてよいのか、という点で、私たちも慎重に対応する必要があると、今日の研究会を傍聴して感じました。

★川南町議 内藤逸子さんのブログ→http://shinchaya2007.seesaa.net/

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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
リサイクルというのは、100人のうち、1人の不心得者のポカで、99人の努力が無駄になるものですから、
不特定多数の利用する下水道に、1人が水銀などを流したら、全部がアウトです。
 市役所や体育館のフラワーポットぐらいならまだしも、農業生産に使うのは危険が大きいと思います。
×第二迷信
2008/08/12 19:48
>×第二迷信さま
 私も同感です。長期的視野と地球環境への負荷を真剣に考えないと、汚泥の減量ありきだけでは危ないと思います。
管理人 明子
2008/08/13 14:01
山下さん、こんにちは!
私は普通の主婦をしておりますが、環境問題に興味があり以前、その施設を見学させて頂いた体験者の一人ですが、私が見学させて頂いた限りでは、逆にとても素晴らしい施設で感動した次第でした!
内藤議院が批判されておられる様な、公害、川への垂れ流し、草木の立ち枯れ…など全く見当たらず、なぜあんな事をおっしゃられるのか、とても疑問ですし、残念でなりません!
本当に、綺麗な施設やシステムに驚いた程でして…
山下さんも、ゼヒ現場に足を運ばれ、ご自身の目で事実を確認され、その元に、私達に事実を報告して頂けたら幸いです!
生意気を申し、たいへん失礼致しました…m(__)m
はな
2009/10/04 10:50

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